地すべりやがけ崩れ                                 中 理科

 
   
   本時は,中学校理科第2分野「大地の変化」の中の小単元である。水の力によって大地が削り取られ,地形や地層がつくられていくようすを学習していく過程で,県内各地で発生した地滑りや土砂崩れの現場の画像を紹介している。
  地形や地層の形成に水が大きな役割を果たしていることだけにとどまらず,自然災害に巻き込まれないようにするにはどうすればよいか,発生した災害に対してどのような対応をとればよいか,という点についても考えさせていきたい。
 
   
  学年:中学校1年 理科
   単元:「大地の変化」
   校時:1校時(25時間)
 
   
  ・地層の形成には,水のはたらきがあることを知る。
・水のはたらきによって,大きな自然災害が発生する可能性があることを知る。
・自然災害に対して,どのような対応をとればよいかを考えさせる。
 
   
 
  学習の展開 教師の支援・評価の観点

・本時の学習内容を説明
  台風や大雨が原因となって起こった自然災害についての話題を聞く
・新聞記事やニュース番組の映像を交えながら説明する

・災害の原因になっているのは「水」であることに気づかせる

 <評価>
*説明を聞く姿勢・態度
*積極的な発言

 

 

・教材CDから,「水の破壊力 地滑りや崖くずれ」を再生する

・県内のどこで,どのような災害が起こったかをワークシートに記入する

・災害を防ぐには,どのような方法があるかを考える

・自分が災害にあったとき,どのようにすればよいかを考える

・ほかの場所で災害が起こったとき,どのような対応をすればよいかを考える

・可能な限り,一人1台のパソコンを使って教材を実行させ,各自のペースで学習を進められるようにする

 

 

 

・それぞれの課題について,じっくりと考えて自分の意見をまとめさせるようにする
  <評価>
*自分の考えをまとめ,表現しようとする能力

まとめ ・ワークシートにまとめたことを発表する
災害を防ぐには
災害にあったときにどうすればよいか
災害にあった人々,地域に対してどう対応すればよいか
・それぞれの発表内容について,必要に応じて教師からのアドバイスや他の生徒の意見などを加えていき,考えが深まっていくように留意する
<評価>
*積極的な発言
*他人の意見を理解し,受け入れる姿勢
 
   
  (1)生徒の感想(ワークシートより)
・大きな岩石が落ちているのを見て,ほんとにぞっとした。
・水って,ほんとにすごい力を持っているんだと思った。
・危険な場所に家を建てないようにしたい。また,自分にできるボランティアがないか考えてみたい。
・人間は何で持てきるように思いこんでいるけど,自然の力にはやっぱり勝てない。
(2)考察
 地層や地形の学習について,事前に身近な場所が紹介されているテレビ番組を見せておくのはかなり効果的で,興味・関心を高めることができるので,その後の学習につなげやすい。
 地層が水のはたらきによって形成されることだけを伝えて終わるのではなく,防災やボランティアといった,社会生活との関連までを考えさせることで,この単元の理解はさらに深まっていくように感じられた。
 
   
  (1)PC関連
・教師用PC(1台),生徒用PC,教材CD
(2)その他
・ワークシート
・指導案は,コンピュータ室を利用して生徒全員が1台ずつのコンピュータを利用して,個別に学習を進めていくことを想定している。また,プロジェクタ等で教材を表示して,クラス全員で一斉に学習を進めていく形態も考えられる。
 
   
  ◎教材CD(図1)
 教材URL:「教材ソフト一覧」にて教材A-186を閲覧下さい。
 http://it.open.ed.jp/kyozai/softs/a186/index.htm

 沖縄県立総合教育センターに,研修員作成教材として登録されている教材である。(A-186)
 沖縄本島南部の地形や地層,地質などについて,静止画や動画を使って解説した教材となっている。
 今回の学習では,この中の「水の破壊力地すべりや崖崩れ」を活用した。

 
 
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