水泳                                              中・高 保健体育  
   
  中教審答申の「生きる力」は,保健体育科においても自ら課題を見つけ,自ら学び,自ら考え,主体的に判断行動し,よりよく問題を解決する資質や能力を養うことを目指している。
これまで水泳の授業といえば、一斉授業中心で、泳ぎの不得意な生徒には,克服の喜びや達成感を味わせることができなかったと考える。つまり,生徒一人ひとりの水泳に対する能力,興味・関心・意欲など,様々な個人差に十分対応できず,自ら進んで水泳に親しみ課題を解決させる工夫と配慮が足りなかった。そこで,これまでの教師主導の授業から生徒の自主的・自発的な活動を通して,自己の力に応じた目標や課題を設定し目標の達成感や運動の学び方を学習する。
 
   
   教科: 中学・高校保健体育
 単元: 水泳
 校時: 1校時
 
   
  3 本時の目標
 (1)学習のねらい
・好きな泳ぎを選んで,速く泳いだり続けて長く泳いだりすることにより,楽しさや充実感を味わうようにする。

・自己の力にあった課題を持ち,練習方法を工夫して課題の解決ができるようにする。また,お互いに協力して教え合いができるようにする。

・健康・安全に気をつけながら練習できるようにする。

めあて2・・・・選択した泳法を高め,仲間と協力して速く泳いだり長く泳いだりして楽しむ。高校生にとっての体力の向上の課題はもちろん、筋肉,感覚バランスなどの偏り等がみられることでもある、本来人間が持っている感覚系,神経系,筋肉など土台となる基礎体力のバランスを重視し,自己にあったトレーニングを選択する力を養う授業の工夫ができないかと考えた。
 
   
 
  学習の展開 教師の支援・評価の観点
導入10分 ・用具や学習場所の準備
・準備運動
・出欠確認・健康観察
・教え合い・課題練習の確認
・機敏に行動し,学習の準備をする
・班長を中心に協力して準備運動をしているか
(関心・意欲・態度)
・健康・安全について気をつける
・バディを組んでの教え合いの練習を確認する
・課題を発表させて意識付けをする
展開30分 ねらい2
好きな泳法や挑戦したい泳法を選択し練習や教え合いを通して泳力を確かめ身につけた泳法で楽しむ。

・バディを組んで教え合いの練習をする
「各コースで手足の動作やコンビネーション

・スムーズな息継ぎなどを教え合う」

・3分間選択泳法を確認しながら泳ぐ

・7分間バディを組んで練習
「ディジタル教材を活用しながら学ぶ」

・課題別に分かれて練習する

・選択した泳法で練習やタイム、距離に挑戦する

・協力して距離やタイムを測定する

・各泳法の泳ぎ方やつまずきのポイントを学習パネ ルを活用して,自分の泳法の参考にする
・自分の力にあう課題を立てているか(思考・判断)
・ビデオカメラや模範泳法のVTRで正しいフォームを学習し,自分の泳ぎに取り入れる
・泳法の仕組みを理解し練習している(知識・理解)
・バディを組んで互いにフォーム見せ合ったり,悪いところを見つけて教え合いができるようにする
・手、足のコンビネーションができているか(技能)
・仲間と教え合いながら,協力して活動しているか              (関心・意欲・態度)
・スムースな息継ぎができているか (技能)
・安全な学習方法が理解できているか(知識・理解)・学習資料をうまく活用して練習に役立てているか
(思考・判断)
・選択した泳法で,続けて長く泳いだり速く泳いだりしているか (技能)
・自己の課題を持ち解決に向けて練習しているか
(思考・判断)
まとめ10分 ・学習のまとめをする

・次時の課題を設定をする
・学習カードを記入し提出する
      (自己評価)

・課題が達成された生徒を紹介し,学習の成果をみんなで認め合うようにする 
・本時を振り返り次時の課題を設定する
・本時の評価を行い次時に生かせるようにする

                     図1

                     図2

 

 

 

 
   
  @学習前後の意識調査
  「楽しく意欲的に取り組む事ができましたか」(意欲)、「課題を立てて学習する事ができましたか」(課題意識)、「練習の工夫ができましたか」(練習の工夫)、「学習計画通り実践し評価・反省する事ができましたか」(実践・評価・反省)、「仲間同士で教え合いする事ができましたか」(教え合い)、「課題を達成し、満足感や充実感を味わうことができましたか」(満足充実感)のすべての項目で有意な差が認められた。
A泳ぎの変容
 ビデオカメラや模範泳法のディジタル動画で正しいフォームを学習して自分の泳ぎに取り入れていた成果が、教え合いという行為の中で確実に身につけていく姿が見られた。
B効果
  指導者からの一斉指導より見せる事で泳法を理解し自ら積極的に行う運動の方がより意欲的に楽しく行えることは明らかな事である。その方法としてディジタルコンテンツを活用した授業の工夫は有効であると考 える。
 
   
 

教材url
http://www2.open.ed.jp/JBB000F/JBB010F_app.po?KEYWORD=水泳&HANI=&KEYWORD_FLG=true
http://www2.open.ed.jp/JBC000F/JBC040F_app.po?DATA_ID=23583

使用する教材・教具等 
生徒用PC(1台)、ビデオ(1台)
沖縄県体育CD版(保健体育研究室製作)
・水泳動画集より

 
   
 

『沖縄県体育CD版』(保健体育研究室製作)
・CECから取り入れてコンテンツ化した水泳の動画を活用する。
・共有システムに登録されている。
・繰り返し見る事ができる。
・水泳の種目毎に登録されている。

 

 
 
Copyright(C)2004 Okinawa prefectual Educatinal Contents practical use promotion Consortium. All Rights Reserved