Slangを利用して表現力UP                         高 英語

 
   
 

 slangは中学校、高等学校の英語教育で教えられることはないが、native同士の日常英会話の中では本当に頻繁に登場する表現である。時代によっては使われなくなったり、日々新しい slangが誕生したりと、恒久的に存在する保証がないという点や、特に使用しなくてもコミュニケーションに大きな支障を来たすケースは稀であるという点を考えると、授業で大きく取り扱う必要もない。しかし生徒は映画や音楽で耳にするような英語、より nativeっぽい英語にあこがれるものであり、slangを教材の一つとして授業で利用することは、自己表現やコミュニケーション能力の向上に対してモチベーションを高めるきっかけとなるであろう。
 そこで、「 Dave's ESL Cafe 」内の「 Dave Sperling's ESL Slang Page 」というコンテンツを活用して生徒に代表的な slangを提示し、それを利用した自己表現活動をとおして表現力の向上を図る。

 
   
 

 科目: 高等学校 オーラルコミュニケーションU
 単元: 言語活動
 対象: 高校1年〜3年
 校時: 1校時

 
   
  ・代表的な slangの意味と用法を理解し、それらを用いて自己表現できる。  
   
 
  学習の展開 (Pair Work、Team Teaching) 教師の支援・評価の観点

 

・ slangについて知っていること、思っていることを生徒に尋ねる。

・「 Dave Sperling's ESL Slang Page 」で代表的な slangを提示し、例文をとおして意味と用法を確認していく。展開での学習活動のモデルとなるよういくつかはALTとJTEでrole playを行う。自分が身に着けたい、使いたいと思ったslangをノートにリストアップさせる。

<評価> slangについて正しい情報を持っているか(slang=卑語と思ってはいないか)。

・前もって ALTとリストに目を通し、授業にふさわしくない語句はないか確認をしておく。

・ slangの暗記ではなく、表現力の向上が狙いであるため、全てのslangを吸収させようとはしない。

 

・リストアップした slangの中からペアで好きなものを選び、それを用いたdialogueを2つ以上作る。

・ペアを指名し、作った dialogueを発表させる。

・生徒同士のペアでの発表が終わったら、希望者に ALTとのrole playを行わせる。

・ dialogue作成が消極的にならないよう文法的な誤りなどは机間指導で指摘できる範囲内にとどめる。

<評価>使用する slangとdialogueの状況設定は合致しているか。

<評価>一生懸命発表に取り組んでいるか。

まとめ

・ほかのペアの発表も含めて、一番心に残った slangを出し合う。

・卑語などの bad slangではなく、日常的に使用できるslangはコミュニケーションに利用できるということを確認する。

・日常的に使用できる slangに焦点を当てること。

 
   
 

 実際に slangを授業で取り扱ってみると、「ドル=buck」「警察官=cop」など、学校で教えないのが不思議なくらい日常的に使用されている slangも多いことに気づく。この学習活動をとおしてslangを学ぶことにより、いっそう英語を「生きた言葉として」捉えることができたようである。映画や音楽の英語を完璧に理解できる必要はないが、可能な範囲で授業に取り入れることができれば、自己表現やコミュニケーションに対するモチベーションがあがることは間違いない。

 
   
 

 教師用 PC1台
 プロジェクター1台
 提示教材「 Dave's ESL Cafe」(html) http://www.eslcafe.com
 「 Dave Sperling's ESL Slang Page」(html) http://www.eslcafe.com/slang/

 
   
 

『 Dave's ESL Cafe』

英語学習と指導に役に立つアイディアや情報が詰

め込まれた ESLサイト。授業で利用できるゲーム集

や、 JavaやFlashを活用した教材などを利用できる。

 

 

 

 

『 Dave Sperling's Slang Page』

  「 Dave's ESL Cafe」のコンテンツの一つ。日常

的に使われる数多くの Slangが掲載されている。い

わゆる ”4 letter Words”などの、使用をためらう

ような表現は殆ど取り扱っていない。提示方法には

「アルファベット順」「ランダム提示」「全リスト」

の3つがあり、この指導案では一つずつの「ランダ

ム提示」を活用した。

 
 
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