ひく3は?(一桁の引き算)                             算数  重複学級  
   
   授業で行っている一桁の引き算をドリル形式に取り組めるよう、フリーソフト「なんたくん」を 活用する。正解数に応じて即座に点数が表示されるため、学級みんなで個々に取り組み、点数を競い合うことで意欲を高め合うことができる。簡単な計算問題を、飽きることなく楽しみながら取り組めるよう、学習する。  
   
     単元:ひく3は?(一桁の引き算)
   対象:重複障害学級(肢体不自由)
   校時:5時間
 
   
     ・一桁の数字からの3を引く数式において、答えを求める事ができる。
   ・具体物で数えながら「3をひくと〜」と数処理を行う事ができる。
   ・クラスメイトの点数を意識しながらお互い競い合うことができる。
 
   
 
  学習の展開 教師の支援・評価の観点

・10まで一緒に声を出して数える。

 

・提示された数字と同数の具体物を数える。

 

1児童各々にマグネットやペットボトルの蓋(具体物)を配り、具体物を使って10までの数を数える練習をする。
<評価>
・数える際は声を出して数えきれる。
2数字を書いたカードを提示し、具体物の個数を、提示された数字に揃えることができる。
<評価>
・自分が揃えた個数を教師に提示することができる。

・「5−3」の答えを求める。

・ソフトを使って計算問題に取り組む。
    教材の使用開始
     「なんたくん」
・計算問題をひと通り終えた児童は、点数を報告する。

1実際にホワイトボードでマグネットを使って数え方を提示する。
<評価>
・残りの個数「2」を答えることができる。
2計算問題に取り組む。
※「A−3=B」という数式になるような問題を5択問題を10問程度作成しておく。
※ホワイトボードに書いてある表に5回戦行い、その都度点数を記録していく。


・各自、5回のテストのうち70点以上とれたのは何回かを数える。

・それぞれのテストの合計点数を出す。

・よく間違った問題を見直す

<評価>
・70点以上をとれた回数を報告できる。
1ホワイトボードに書かれている表(写真2)を見て「電卓」を用いて合計を計算させる。
<評価>
※「電卓」によって出した5回の合計点数を報告することができる。
2間違いの多かった問題を報告する。
 
   
   本児は上肢のまひが強いため、鉛筆を手で握って文字を書く事が困難である。このことが勉強に 対する苦手意識を助長し、教科嫌いや集中力のなさをまねいている傾向がある。その点での工夫と して、本児の好きなコンピュータを活用して教科学習にアプローチを行うことにより、長時間集中 して学習に取り組むことができるようになっている。
  市販の問題集や教師の作成したプリント類では、問題と答えを順序よく覚えてしまい練習問題にならないという点が短所としてあげられる。「数式だけによる計算」ではなく、具体物を与え実際 に数を数えさせることにより、数概念は形成されていくものと考える。このソフトを利用するメリットは、問題・選択肢ともにランダムに出題されるため児童も飽きにくく、理解不十分な点やつま ずきやすい点を見つけやすい。
  小学部のような基礎的な教育内容を取り扱う授業においては、基礎的数概念の徹底指導が必要と される。そのため、反復学習が必要であるが、学校の授業時数だけでは時間的が足りない面がある。 そこで家庭にコンピュータを所有している児童には、リムーバブルディスク(USBスティック) にこのソフトを入れ、家庭学習としても取り組ませている。その結果、クイズ形式の出題によって家庭でも意欲的に取り組み、学校の授業でも児童自らが数を数える具体的操作に取り組む時間が確保できつつある。


 

 

 

 

 

 
   
    児童用PC…児童分
  題材用小物…数字提示用の数字カード、
        数えるための具体物(マグネット類やペットボトルの蓋など)
  問題作成フリーソフト『なんたくん2』(※VisualBasicランタイムが必要)
  使用するURL:http:///www2s.biglobe.ne.jp/~s-sigeru/main.htm(ダウンロードページ)
         http://www2s.biglobe.ne.jp/~s-sigeru/index.htm(Topページ)
 
   
  『なんたくん』
  ・問題を自分で作成することができる。(身近なトピックの作問ができる)
  ・対象児童の実態に合わせ、2〜5択の選択肢を用意できる。
  ・対象児童の実態に合わせ、5、10、20問を作成できる。
  ・制限時間を、一問ずつまたは全体に設けることができる。(設けないことも可能)
  ・正答誤答により画面表示や音を鳴らすことができる
  ・ひと通り終えると、各得点数が表示される。
  ・問題、選択肢ともにランダムに表示される。
  ・リムーバブルディスクによる持ち運びが可能。
  ・作成したデータ(作問)の流用が可能。
 
 
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