単語を覚えよう                      特殊教育 重複障害学級(肢体不自由)  
   
   日常生活で使う言葉や身近にある物の名前を,声と物と文字でマッチングさせて覚えることを学習する。今回は,スクリーンに表示してある五十音表から単語を打ち込み,対象物・もしくはイラストと文字をマッチングさせる。  
   
  教科・領域:自立活動
単   元:『単語を覚えよう』(友だちの名前を書こう)
対   象:重複障害学級(肢体不自由)
校   時:3時間
 
   
 

・単語の文字一つひとつに音があることがわかる。
・カードの文字を見ながら五十音表のボタンに打ち込むことができる。

 
   
 
  学習の展開 教師の支援・評価の観点

・身近な人の名前を題材にし,その名詞を確認する。
自立活動
5 コミュニケーション
(1)コミュニケーションの基礎的能力に関すること。
1クラスメートの名前と顔写真を一枚のカードにしたものをクラスメート分提示する。
<評価>
・カードの文字と,クラスメートの名前が1文字1文字マッチングすることに気付く。
2児童に最も身近な子のカードを見せながら五十音盤で1文字1文字確認しながら発音させ る。
※予め,画面の五十音盤をPrintOutしておく。

 

・教師の援助を受けながら,お友だちの名前を打ち込む。

教材の使用開始
・実際に文字盤で打ち込んでみる。
・スピーカーから出る音で確認する。

 

・カードの文字を見て援助なしで入力する。

1実際にPCでの文字盤を用い,発音をさせる。
<評価>
・発音,発声が行えているかを確認する。
2一文字ずつ,カードに書かれた文字を援助しながら自力で入力させる。
<評価>
・一文字ずつ,カードに書かれた文字を入力することができる。
※ 文字入力時,一緒に発音して入力させる。
※ 入力方法を児童に合わせて選択する。
(上肢のまひが強い場合,タッチパネルディスプレイを用いるなどの工夫を行う)
※音に対して過敏な子等の場合は,スピーカーの音を絞るかOFFにしておく。
3カードの文字を見て援助なしで入力できるかを確認する。







・次は誰の名前を打ち込むかを選び,次の時間の見通しを持つ。 1予め作成しておいた他の児童のカードを選ばせ,見通しを持たせる。
 
   
  対象児はパソコンが好きで,短い時間ではあるが集中して取り組むことができる。
<授業者より>
 ・画面がすっきりしていて文字が選びやすい。
 ・音声があるので良い。
 ・単純でわかりやすいが,それがマンネリしやすくなりがちなので,
  教材の提示の仕方や教材研究も大切だと思った。
<児童の様子>
 ・ノートパソコンでマウスを使い左手はボタンをクリックして上手に選ぶことができる。
 ・はじめは自分の名前を入れ,次に友だちの名前というふうに
  学習の幅を広げていっている。
 ・最後の「話すボタン」を押すときは本人もドキドキしながら押す。そして声が出ると喜ぶ。

    

   

 
   
 

児童用PC(1台),タッチパネルディスプレイ,ホワイトボード,プリンタ,
題材用小物(ほん,かみ,ぺん,けしごむetc…)
Flashで自作した教材(ひらがな表示ソフト『黒板くん』)
使用するURL:

 
   
 
ひらがな表示ソフト『黒板くん』
○ 『黒板くん』の特徴
・Windows用として作成したひらがなを表示するソフト。
・特定のPCに入れることもWeb上から利用することも可能。
・各五十音の文字の上にカーソルを持ってくると黄色で表示されていたボタンが緑色に変わる。
・ボタンを押す(クリックする)ことにより,黒板に大きい文字が表示され,声が出る。
・濁音(カ行・サ行・タ行・ハ行)と撥音(ハ行)に対応。
                               『けしごむ』と打ち込んでいるところ

・「前1文字消去」と「全文字消去」のボタンを配置。
・打ち込んだ文字を連続して発音させるための「話すボタン」の配置。
・児童の実態に合わせ,入力デバイスを工夫してほしい。
(タッチパネルディスプレイなど)

  日常生活や家庭生活において,物の名前を認識し読むことができるようになることが書く活動に つながると考え,本ソフトを作成した。Windowsに組み込まれているスクリーンキーボードや他 の市販ソフトと異なる点は,4〜5文字しか表示されない点にある。あくまでも短い単語は文字の かたまりとして覚えさせるために上記のような設定にした。
 
 
Copyright(C)2004 Okinawa prefectual Educatinal Contents practical use promotion Consortium. All Rights Reserved